ワンダーボックスの「トイ教材」は、手指をつかって創作することで「自分が持つイメージを表現する」能力を育むことを目的としています!
本記事では、ワンダーボックス「トイ教材」のバックナンバー、2021年度の全7種を紹介しています。
- テクロンのけんきゅうりょこう(力学)
- メカニクスラボ(モーター制作)
- イリュージョンパーク(錯視)
- ひもにんじゃ道場(ひも遊び)
- いろいろファクトリー(カラーセロファン)
- パチっとグリッド(輪ゴム)
- ギアギアワールド(歯車)
どれもワクワクする教材で、「パチッとグリッド」や「ギアギアワールド」は今でも時々とりだして遊んでいます!
さっそく解説しましょう!
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ワンダーボックスとは? こちらの記事で徹底解説!
ワンダーボックスのトイ教材 2021年度バックナンバー紹介
テクロンのけんきゅうりょこう 力学の入門(2022年3月)
2022年度3月のトイ教材は「テクロンのけんきゅうりょこう」です。
アプリ教材「テクロンとひみつのけんきゅうじょ」に出てくるキャラクター、テクロンと共に、モノを支える【力】について考えていきます。
テクロンを支えるにはどうすればいいか?
谷に行く手をはばまれてしまったテクロン。
向こう岸に渡るために、橋をかけたいです。
というストーリーを背景に、紙を使って橋の構造を考えます。
ペラペラしたままだと支えるのは難しい……
ならば、紙を折ってみて…… とやってみます。
この辺りは付属されている冊子にヒントも書かれていますので、お子さん一人でチャレンジできると思います
こうして、紙を折ることでモノを支えられるようになるんだということを経験します。
水に浮く構造、高い構造 いろいろな構造を考える
橋の構造を経験したことで、水に浮くのはどういった形が適しているのか、高さを保つためにはどうすればよいのか? ステップアップして考えていきます。
水に浮かぶ構造は、子どもたちも苦戦。
池で葉っぱを浮かせて遊んだりはしますが、その上にモノを乗せることはなかなかないですからね。
折り方が甘いと脇からすぐ浸水!
ヒントをみながら、何度か試行錯誤をしてやっていました。
身近な物理法則について目を向けさせてくれる教材であり、不思議を探求するきっかけにもなりそうです!
おまけ:テクロンとおもしろ写真を撮ってみよう!
おまけとしてテクロンとおもしろ写真を撮ろうというテーマもありました。
こちらは、昨年度の最後のトイ教材にもあったテーマでした。
アクリル人形となったテクロンを使って、自分なりに「面白い!」と思われる写真を撮影しアプリからワンダーボックスのなかま同士でシェアします。
遠近法を使って背比べをしたり、ミニチュアの国のようにしたり、皆さん工夫して作品を作られていました。
想像力と創造性がためされる、STEAM教材らしいテーマです!
メカニクスラボ 電気の力を感じる(2022年1月~2月)
2022年1~2月の教材は「メカニクスラボ」です。
付属されてくるモーターを使って、簡単なロボットを作ります。
電池をつないで電気の力を感じられるエンジニアリング教材です。
身近なものがロボットになるなんて!
ワンダーボックスでついに「モーター」と「電池」が!
複雑なものになるかとドキドキしてましたが、それ以外の材料はごく身近なもので、構造もシンプルでした。
書籍大のボードにモーターをセロテープではりつけ、結束バンドをモーターの回転部分に取り付けると…… 地を這うロボットの出来上がり!
娘は自分一人でやるのは難しく、モーターとボードを動かないように抑えていたり、結束バンドをきつく締めたりするところは私も参加。
こんな身近なもので! と私も驚きましたが、子どもたちはもっと大喜び! 地を一生懸命に這う姿が面白かったようです。
色々試して改善点を探る
あっさり作れたロボット。
その後は、どのようにすればロボットがより前に進むか考えてみます。
娘は足にモールを巻きつけてチャレンジしていました。
場所も、カーペットやフローリング、畳ではどうなるか試したようで、我が家では畳が一番進みやすいという結果になったようです。
このように、実際に色々と試し改善点を探るという経験を積むことができました。
デコレーションで自分なりのロボットに!
それからはデコレーションで自分なりのロボットを作っていました。
我が家の子供達は、モールで背中を作ったり、しっぽをつけたり、最終的には積み木とドッキングして前に進まなくなっていましたが……
自分のロボットということで、自由な創作を楽しめていました!
子どもたちにとって「自動」というのは素直に驚嘆できるポイントであり、それが自分で組み立てたものだったので、なおさら愛着がわいたように感じました。
イリュージョンパーク(2021年12月)錯視を楽しむ
2021年12月の教材は「イリュージョンパーク」です。
様々な錯視を体感してだまされることを楽しんだり、錯視がおこる模様を自分の手で完成させたりして、錯視の仕組みへの好奇心を引き出してくれる教材です。
まるで錯視のカタログ集!
まずは、イラストで準備してある錯視から、「同じ大きさの図形はどれ?」「同じ長さのものはどれ?」「同じ色のものはどれ?」という設問に自身の感覚で答えます。
準備されている錯視は、エビングハウス錯視、シェパード錯視、ジャストロー錯視……と様々ありました(ご興味があれば調べてみてください!)
答えたあとで実際に形を使って比べると、「あ、こっちが同じ大きさなんだ、騙された」というシンプルな驚きを楽しめます。
自分で完成させる錯視
驚いたところで、お次は自分で錯視を完成させてみるステージへ。
今回、ワンダーボックスのおなじみのキャラクターがデザインされた可愛いマーカーペンが付属していました。
このペンを使ってチャレンジ!
自分がアクションを起こす前は、同じことがわかる。
でも、色を塗ってみると……
あら不思議! 違う色に見える!
「すごーい、見てー」と娘は楽しんでいましたよ。
アプリを使って手軽に錯視実験できる!
付属冊子に色を塗ってしまうとそれで終わりなので残念だなと思っていたら、アプリにも「さくしじっけん」がありました!
娘がハマっていたのがムンカー錯視。
手前にある柵模様と背景の色の組み合わせによって、同じ色のはずなのに違う色に見えるという錯視です。
動的に色々試せるのが高ポイント!
いろんな色で試していましたよ。
錯視は街を歩いていても存在する身近なものです。
先日、散歩をしていたら、ビルにデザインされている縞模様の手前に電線が横切っているところに出くわしまして、「なんか動いて見える」と子どもたちが言っていました。
このような身近な不思議に「面白いな」って感動する感性を育める教材になっていると思います。
ひもニンジャ道場(2021年10~11月教材)立体物の構造を探る
2021年10~11月の教材は、「ひもニンジャ道場」です。
穴の空いたボードにひもを通して模様をつくることで、立体の表/裏の位置関係や、ものの構造を試行錯誤しながら自然と行えるようになることを目的とした教材です。
年中・年長用の教材では、ニンジャが押してくれる通りに忍法術を使う形で、穴の空いたボードに紐を通していく
そうした体験を通じながら、同じ穴に紐を通すととけてしまうことや、通した紐をピンと張ることで直線が表現できることが分かってきます。
裏を見てみることも促され、裏は表と異なる見え方になるなど、体験しながら空間認識につなげていく遊びです。
今回できたのはこちら。クラゲができました。
小学生は「知恵の輪」に挑戦
小学生向けではレベルアップ! 「ちえのわ」に挑戦します。
まずは、本結びのやり方を覚えて、ボール紙と紐で自分で知恵の輪を作るとこから!
さてはずすことができるでしょうか?
ちえのわは全部で3種類。
ここでは、易しい馬蹄の知恵の輪をご紹介します。
とにかくまずは試行錯誤、「あーでもない、こーでもない」とブツブツ言いながら試してみます。
紐はセロハンテープで止めているだけなので、はずれてしまうこともシバシバ。
そうして「できた!」という瞬間! 達成感もひとしおです!
そうした達成感を得られるのも知恵の輪の醍醐味です。
解けたら元に戻すことにも挑戦が必要です。
元に戻す方が実は難しいものもあり「なぜだろう」が連発することになる教材です。
ちなみに、解き方は映像で用意されていますので、お子さんの機嫌が悪くなるまえに見ながら解いてみて「不思議!」という感動を味わうこともできます!
年長児の娘は映像を見ながら解いていましたが、それでも難しかったようです。
イロイロファクトリー(2021年8~9月教材) カラーセロファンで彩り遊び
2021年8~9月の教材は、「イロイロファクトリー」です。
カラーセロファンと懐中電灯を使い、光を投影した時の見え方の変化を体感したり、道具を自分で手を動かして創作することで、試行錯誤する体験を楽しんだりすることがテーマの教材です。
例えば、年少児の体験としてセロファンと光を使って色を付ける、色鉛筆やクレヨンとは異なる彩りの付け方、光の距離で色の強弱が変わることなどを体感できました。
暗いところでセロファンを投影させると?
小学生と年少児の共通教材として、プラネタリウムのようなシアター教材がありました。
1枚の黒い紙に、ハサミを使って自分で形をくり抜いていきます。
空いた穴にセロファンをセロテープで貼りつけて下から光を投影。
すると、ステンドグラスのような素敵な色合いを体験することができました。
キットに付属の懐中電灯ですと光が弱かったので、手持ちのランタンで天井に投影。
カラフルな小さい穴が大きく表示されて「大きくなったー」と感嘆の声が娘から漏れました。
距離によって投影されるものが大きくなったり小さくなったりするということを、体感することができました。
自分で作る「パラレルボックス」で創造性を刺激
小学生の教材では、自分で作る「パラレルボックス」もありました。
複数の枠とセロファン、動物の切り抜きを重ねて、世界をつくります。
うちでは娘が兄のキットを使って、海の中を再現!
他にも、セロファンを切って重ねると異なる色に変わったり、セロファンを通して周りを見ると色がついたり、光や色によって世界の見え方が変わることにシンプルに「すごーい」と感心できるのがポイントの教材といえます!
パチッとグリッド (2021年6~7月教材) 輪ゴムで図形センスを育もう!
2021年6月の教材は、「パチっとグリッド」です。
ピンがついたボードと輪ゴムを使う遊びを通し、図形センスを育みます。
図形の模倣 輪ゴムをかける動作に慣れる
付属品は、64本のピンがついた半透明のボード、問題シート、カラー輪ゴムです。
まずは、形が描かれたシートの上に、64本のピンがついた半透明のボードを重ねておき、シートの形を模倣していきます。
輪ゴムをピンにひっかけるという動作は、目と手の協応運動であり、視覚的認知能力を使います。
よく見ながら両方の手を動かすというのは、慣れるまでは力加減を誤ってビュンとゴムを飛ばしてしまうこともあると思います。
経験を積むうちに、うまくいく方法を自分で見つけ出すという発見もあり、こうした体験を通じて、基本的な動作や取り組み方を習得します。
問題を通じて図形センスを育む
動作に慣れたあとは、思考問題にチャレンジ!
例えば、こちらの問題、ひよこと狼を同じ部屋に入れないように、部屋を分ける問題です。
どうすればできるでしょうか?
こうした問題に試行錯誤しながら取り組むことで、問題解決能力や、図形センスを育むことができます!
ギアギアワールド (2021年4~5月教材) 歯車の世界を探求!
2021年4~5月の教材は、ギアギアワールドでした。
身の回りの多くのものに使われている「歯車」について遊んでいきます。
けんきゅう 目で見てギアの動きを確認
まずは、見本通りにつくってみて「ギア(歯車)」の仕組みを学んでいきます。
大きさの違うギアを爪楊枝を使ってボードに固定し、手で回すことで動きを確認していきます。
実際に目で見ることで、隣同士では歯車が反対向きに回ることなどを学んでいきます。
ちなみにこの形は「遊星歯車機構」という実際に使われている機構です。
遊園地のぐるぐる回るコーヒーカップで使われている機構です!
クイズ! ギアの連動を考えて組み立てる
学んでからは、実際にギアが連動して動くよう自分で組み立てていきます。
「試行錯誤」しながら何度かやってみて実現していく経験が得られます!
歯車は身近なところで使われていますが、隠されているため、その美しい動きを実際に目にすることはなかなかできません。
例えば、車や電車のタイヤの回転。時計もありますね。
こうした機構が「一体どこに使われているんだろう」と新しい世界を広げることにも役立つ教材だと思います!
実物を見るのは難しいですが、おもちゃのプラレールであれば、電池を入れ替える時などに歯車学習ができますね。
まとめ:トイ教材の魅力は自分の手で自由に試行錯誤できる!
ここまで2021年度にワンダーボックスで提供されたすべてのトイ教材をご紹介して参りました。
トイ教材の良い点は、実際に自分の手で自由に組み替えながら試行錯誤する体験が得られることです!
目で実際にみて試してみる、できなければ、なんでだろう? と考える。
仮説をたてて検証してみる。
私はシステムエンジニアでしたが、システムエラーが起きるとまさにこの「仮説→検証→失敗→仮説……」の繰り返しです。
大人になるに従って、より抽象的な物事を扱うようになります。
そうなると「頭の中でイメージする力」が必要になり、リアルな世界での体験が「イメージ」への糧となるはずです。
ワンダーボックスのトイ教材は、ここで全てをご紹介できないほど広く深いです!
ぜひお手にとって確かめてみてくださいね。
以上、ワンダーボックスの2021年度トイ教材のご紹介でした。
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