通信教材ワンダーボックス のアプリに含まれる『そっくりさがし』は、一見何の共通点もなさそうな2枚の写真を見比べ、似ている部分を探すゲームです。
「まちがい探し」ならぬ「そっくりさがし」とは、果たしてどのようなゲームなのでしょうか?
本記事では、実際にワンダーボックス を楽しんでいる経験をもとに『そっくりさがし』の内容について、どのようにこうした力が伸びてゆくのか解説して参ります!
(※こちらの記事で解説する「効果や伸びる力」は、筆者の個人的な見解であり、効果を保証するものではございませんので、あらかじめご了承ください)
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ワンダーボックスの『そっくりさがし』とは?
『そっくりさがし』は、2枚の写真を見比べ「共通点」を言葉で表現し、ポイントを獲得していくゲームです。
例えば、こちらの問題では、以下のような写真でした。
左写真:満月の浮かぶ夜、水平線の見える波一つない海にイルカがジャンプしている写真
右写真:満月の浮かぶ夜、枯れ枝にとまりこちらをみつめるフクロウが一羽いる写真
解答は「どちらも○○○○○〇〇」に続く形式で、自分で表現を考えて回答します。
入力は50音順になっていて、文字を一文字ずつ選んでいきます。
この問題では、どちらも「イルカ」や「フクロウ」といった動物がいる写真ですので、
どちらも「どうぶつがいる」
と入力します。
入力したワードに応じて、ポイントが加算。
各問題には「ボーナスワード」が設定されており、そのワードを使って共通点を見つけられると、より点数が稼げる仕組みになっています。
そして、獲得した点数によってレベルもランクアップしていきます。
そっくりジュニアから始まり、そっくりレジェントまで10段階あります。
ちょうど、万歩計アプリなどでも、沢山歩くとランクアップしていくのと同じような感じです。
ランクアップすると、画面上部に表示されるバッジが変更され、ちょっと嬉しい!です。
「そっくりさがし」の問題は、1度に4パターン出題されます。
月の中旬になると4パターン全ての問題が入れ替えられますので、ひと月で8パターンの問題を解くことができます。
「そっくりさがし」の概要はこのようになっています。
特徴1:物事を多面的に捉える意欲を引き出すしかけがある
最初のしかけとして、『そっくりさがし』ではどんな解答をしても「30てん」を獲得することができます。
これが0点だと、子供は飽きてしまって続けることができなくなってしまうのですが、どんな解答も努力を認めてもらえることで、継続してチャレンジさせ「探求」させる意欲を引き出してくれています。
さらに、より高得点を取りたいと思わせてくれる仕組み「ボーナスワード」が存在します。
「ボーナスワード」は、そのワードを含めた表現をすることによって200てん、400てん、600てんが獲得できるというものです。
例えばこの問題の場合(そのままの写真は掲載できないので言葉で補足します)
左写真:満月の浮かぶ夜、水平線の見える波一つない海にイルカがジャンプしている写真
右写真:満月の浮かぶ夜、枯れ枝にとまりこちらをみつめるフクロウが一羽いる写真
子供の答えから推測するに、ボーナスワードは下記でした。
200点:よる、まんげつ(つき)
400点:とべる、?
400点のワードがあと1つあったのですが、最後までわからずじまいでした。
(ボーナスワードの解答例は2020年10月号から保護者向け会員サイトより確認できるようになりました)
どうせ目指すなら高得点のワードを見つけたい! と思うので、いろんな角度から見てみようという意欲が自然と引き出されていきます。
こうして、多面的に物事を見ようとする力が養われていきます。
特徴2:直観力と抽象化して表現する力が養われる
「ボーナスワード」は、いろいろな属性のものが設定されています。
「色」や「形」だけではなく、「どちらも4文字」など言葉の構成に着目させるものや、「どちらもこわい」など感情表現を問うものが設定されていることもあります。
ボーナスポイントの600点がとれるような複雑な解答例としては、
「どちらも はじまりとおわりがある」
など、少し考えただけでは思いつかないようなものも設定されています。
今まで知っているカテゴリや枠にとらわれず「直感的」で柔軟な感覚も必要になってきます。
私自身も子どもたちと一緒にやってみて、子供の方がより直感的にこうじゃない? なんて言えるので、なるほどそういう見方もあるかと唸ることも。
そして、600点のボーナスワードはなかなかとれず、本当に頭を捻らされています。
私は、物事を抽象化してとらえるということは、物事の本質を追求していくことにつながると考えています。またそれを言葉にして表現するということは、そうして自身が捉えた本質を、別の人と「共有する」ことにも繋がります。
他人と共有する形で「アウトプット」するということは、さらに自分自身の理解を強化することにも繋がります。
こうした考え方はSTEAM教育でも重要だと捉えられており、ワンダーボックスがSTEAM教育を意識している所以だと感じました。
また、それに加えて、何かものを見た時に「つまりこれはどういうことなのだろう?」と考え、それを他人に説明する批判的思考にも通じているアプリだと捉えています。
残念なところ:難易度高め? 好みが分かれる
「見たものを抽象化して捉え、それを表現する」というのは、高度なことです。
ワンダーボックスの対象年齢は4歳からとなっていますが、この頃の発達段階は個人差が大きいです。4歳の子が一人で取り組むには難しいかもしれません。
ひらがなの入力もありますし、低年齢の子供に対しては、保護者が支援をしてあげるのがより楽しめることにつながると思います。
また、正直、地味なゲームです。
玄人受けといいましょうか、ハマりにくい子もいるかなと思います。
我が家は年中の娘はハマっていますが、兄はあまりやらないようです。
まとめ ワンダーボックス『そっくりさがし』で物をみる目を鍛えよう
ワンダーボックス の『そっくりさがし』は、以下のようなことが学べるアプリでした。
「間違い探し」ならぬ「そっくりさがし」というタイトルに、まず「なんだろう?」と惹きつけられ、そして実際やってみると、頭をすごーくひねらせてくれています。
私自身、ついつい日常生活でも、これとこれはどういった点が似ていてここは違うといったことを考えてしまうようになりました。
こういった思考ができると、世の中が違って見えるようになるのではと考えています。
単純なことも面白く感じられるようになるかもしれません。
そうした目を子供のころに楽しく鍛えられるのはいいなと思っています。
以上、ワンダーボックス のアプリ『そっくりさがし』の解説でした!